★気ままに自宅で映画観賞★

  あれこれ好き勝手に映画感想。カクヨムでもあれこれ執筆活動中。

何者

          

 

朝井リョウの原作は一回読んでいるんだけどさ。印象薄と言うのか数日もしないうちにスーッと頭の中から消えちまったのは覚えているよ。それからだいぶ経ってるから今読んだら初めてのように新鮮に味わえるかもしれないな。ただ、記憶から早々に消えるような話は映像になった方が分かりやすいんじゃないかって映画ではたまにあるからちょっと期待もしたんだよ。だけどなんて言うのか、本と一緒でさ、淡々と時間だけが進んで行く感じだよな。スーツとか着て就活とかやってたとか、そんな経験がちょっと前にあったとかならもっと入って行けるのかもって思ったりもしたけど、結局のところ俺にはさっぱりでさ、何者ってよりも映画そのものが何物って言いたくなるな。強いて言うなら97分って時間に救われたんじゃないかって。それでもだいぶ長く感じたけどさ。そのくらいだからきっとこの2016年に公開された映画も数日中に忘れる気がするな。

 

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市子

          

 

見始めた早々に感じたのは音でしたね。特に室内では通常とは明らかに異なる反響で、台詞を視聴者の耳により届かせる狙いでもあるかのように声が主張してきます。多少の騒がしいシーンもあるにはありますが、大半は気持ちを囁き合うかの弱々しい声ばかりなので、あえて音声にはこだわったのではないでしょうか。ただ、ロケも限られた場所で見る限りそれほど予算が掛かっていないとなれば音声程度では間が持ちません。二時間強ありますからね。それを感じさせないのがミステリアスなストーリーでしょう。時間軸を動かしながら登場人物が紹介されていきます。もちろんそこにはメインの市子という人物が関わっていて、知らず知らずに引き寄せらてしまう。不思議な魅力が彼女にはありますね。演技もしかりでちょっとした感情が目や表情に現れる。独特の存在感とでもいうのか、それがまた時間の経過を忘れさせてしまう。公開は2023年の暮れです。

 

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風の又三郎

          

 

公開は1940年ですからもう80年以上前ということになります。近年は高齢化も進んで長寿の方々も元気ですから、当時ご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。小説は一度だけ読んだことがあります。独特の世界観と言いますか、現代の小説ばかり読んでいると妙に新鮮であり、同時にやや戸惑ったりもするでしょうか。モノクロでかなり古い映画になるので映像も音声も時代を感じさせますね。ひと昔前のブラウン管テレビでは潰れる部分も多かったに違いありません。それでも映像はなんとかわかるものの、音声に付いては聞き取れない箇所も多々あります。ヘッドホンのボリュームは高めであってもその状態ですから、あとはもう雰囲気で感じとるしかありません。驚いたのは特撮があったことですかね。さぞ当時としては斬新だったんじゃないでしょうか。これ以降、三作くらい作られているので機会でもあったら見てみたい気もします。

 

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すばらしき世界

          

 

二時間強って映画なんだけどさ。無駄な時間がないっていうか引き込まれたな~。ムショを出た男の生きづらさや生き様が訴えかけて来るんだよな~。特筆すべきはやっぱり役所広司だろうな~。上手いなんて思うのは見終わって少し経ってからだよ。始まった早々から終わりまでその人にしか見えね~から。演じてるって次元じゃね~な。それと見ながらひょっとして実話なんじゃね~かって思ったりもしたんだけどさ。どうやらモデルになった男がいるみたいだな。話がリアルで生々しいのもあるせいなんだろうな。だからより染み入るって感じがするんだろうな。こりゃ見た方が良いって人に言いたくなる映画だったよ。これぞ邦画って感じでさ。公開になったのは2021年ってことだよ。役所は言うことなしだけど、彼を取り巻く役者陣の演技も評価しておきたいね。出しゃばり過ぎないけどしっかり存在を示しているんだよ。もう一度見たくなる映画だよな。

 

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ケイコ 目を澄ませて

          

 

プロボクサーである小笠原恵子の自伝が原案となっている本作は約100分の上映時間で公開は2022年。女性のボクシングというと「百円の恋」を思い浮かべる方もおられるだろうが、恋心からダイエット、そして時折笑いを交えながら成長していく等々の宛ら映画らしい抑揚は本作にはない。分かり易く言えば平凡に、そして淡々と過ごしていく様が描かれていて、そのリアルな世界観が本作をより身近なものに感じさせる。ただし、それはあくまで生活の風景というだけであって、耳が聞こえないボクサーである彼女の奥底にある苦悩を察することは容易ではないだろう。どこかにある光を追い求めて薄暗い道をさ迷いながら歩いていく彼女の葛藤は見ている側に絶えず何かを訴えかけて来る。はたして彼女の進むべき道は何なのか。問いかけるかのエンディングは見方によってはその答えを考えさせる時間なのかもしれない。すべてが無になるかの余韻が良い。

 

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シン・仮面ライダー

          

 

これでようやくシンのシリーズは見終わった感じじゃろうか。さすがにシン・タイガージェットなんてのは出てこんじゃろうが、サーベル持って暴れるなんてのもちょっとばかし見てみたい気もするのぉ~。スナックは要らんからカードを売ってくれとお願いしたことを思い出しながら見たんじゃが、ことわざとは真逆に新しきものを見て古きを知るってところかの。確かにあの頃と違った斬新さがあるかのぉ。でもそれでいて懐かしいんじゃよ。映画は2023年に公開になったって話じゃから、やっぱり造りは昔とは違うのぉ~。はっきり言って子供にゃ刺激が強すぎるってもんじゃろ。ヒーローでありながらヒーローらしからぬ人間臭さが当時を知った大人向けって感じじゃ。音楽も耳に懐かしいじゃが、見ているものは新しい。まさにシンってところじゃないかの。それと見ていて驚いたのはケイかのぉ~。思わずロボット刑事が友情出演したって思ったわい。

 

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グッバイ・クルエル・ワールド

          

 

こ洒落たタイトルからして邦画というよりも海外を意識しているのではないだろうか。オープニングからの展開もしかりでノリはあちらの映画。ただし、そこに日本らしさが随時漂っていて正直なところ作風的には奇抜さがあって面白いが、どっちつかずの感が緊張感を薄めてしまう。いわゆる中途半端な立ち位置と言えば分かり易いか。リアルな怖さもさほどでもないので、犯罪や任侠の入門として興味はあるが一歩踏み出せない人にはお勧めかもしれない。演技は悪くないものの、西島秀俊の元ヤクザは無理があるような気がする。むしろそれを頼って来たチンピラの存在感の方が光り輝いていて印象は大だ。公開は2022年。上映時間は二時間強とそこそこのドラマを盛り込める時間だが、ツッコミどころが多いせいか、見終わった後には不完全燃焼のモヤモヤ感がどうしても残る。怖さ半分、痛快さ半分、つまりは期待も半分程度で見ると楽しめるだろうか。

 

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