★気ままに自宅で映画観賞★

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静かなる決闘

          

 

昭和24年公開とあって映りは正直悪い。ところによっては台詞も聞きづらかったりもする。しかし、その映像と反比例するのがストーリー。主演は三船敏郎。そして監督は黒澤明というなれば鉄板のダブルネーム。当時、何歳だったのかはわからないが、とにかく三船敏郎の若さが目立つ。ほっそりをした顔立ちがシャープで、見る角度によっては加藤剛だと錯覚したりもするから面白い。三船が演じるのは若き医師で、婚約者との結婚をとある理由から断るにも断れず苦悩する。その理由とはいったい何なのか。これ以上はネタバレになるのであえて書かないが、当時としては斬新で衝撃的な映画だったに違いない。もちろん今見ても訴える部分は計り知れないはず。映像はモノクロになるが、第23回キネマ旬報でベスト8になった本作は一度見ておいても損はない一作だろう。原作は菊田一夫の『堕胎医』で、三船の父親役に志村喬が良い味を添えてくれる。

 

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