ゴジラ誕生30周年記念映画ということでモノクロの第一作目から30年目。公開は1984年です。得体の知れない怪獣から徐々に悪い怪獣をやっつけるアイドルのような存在になったゴジラですが、ここでは原点回帰とばかりに悪と化す。目つきがもうほぼ三白眼で睨みが効いています。近年のCG全盛の映像を見てしまうと、さすがに特撮感は否定できず、特に巨大なフナ虫あたりは水を差してしまうようで苦笑が漏れます。ただ、全体的にはディテールも良くて頑張った感がありますね。本作を観るのは二度目だと記憶しますが、改めて見るとこの映画はストーリーがしっかり出来ている気がします。御ふざけも少なくただの怪獣映画にしていないところが大人向けです。核の使用を訴える米ソと日本政府のやり取りなどがまさにそれ。特にラストは物悲しささえ漂って来ます。お肌に張りのある沢口靖子の登場もそうですが、懐かしい顔ぶれも随所に見られます。
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