レヴェナント:蘇えりし者
携帯電話の電波がほとんど届かない尾瀬の山小屋で、早ければ来秋にも
携帯が使えるようになる見通しだそうです。どこにいても携帯が通じるのは
便利なことかもしれませんが、携帯が使えないところもまた尾瀬の魅力の
一つだと思いますけどね。そこに来たもの達が文字ではなく言葉で話す。
もっとも歩きスマホで尾瀬の実況中継をする輩はいないとは思いますが、
そんなセオリーも通じなくなってる現代ですから、多少のニュースは覚悟が
必要でしょうね。ただ、入山者数を増やすのには効果があると思います。
レアなポケモンでも出れば尚のこと。山小屋で見せ合うのも良いでしょう。
午後に見た映画は楽しみにしてた一本でもあります。少々アーロと少年に
通じる部分もあるでしょうか。どちらも携帯の無い時代の大自然が舞台。
5度目のノミネートで初の主演男優賞のレオナルド・ディカプリオが主演。
2015年の作品はウエスタンの伝記映画で、実在の罠猟師を描いている。
シンプルな銃からしてけっこう古い時代の話だろうと思って見てましたが、
時代は西部開拓の1823年とのことですから、負傷しても連絡はおろか、
ドクターヘリも飛んでません。驚いたのは撮影の過酷さをうかがい知れる
大自然で、映画八甲田山が頭に過った。九分九厘が自然の映像です。
自然光での撮影、それも特にマジックアワーと呼ばれる1日1時間半程度の黄昏時の撮影に拘ったそうで、時には厳しく、そして、時には美しく自然の生々しさが絶えることはない。それが二時間半にも及ぶわけですからね。
普通に考えたら飽きてしまいそうなんですが、これが時間を感じさせない。
ディカプリオの迫真の演技もその要因でしょうか。タイタニックの爽やかな
青年の姿は一切ありません。吹き替えは加瀬康之でディカプリオの映画は
数本担当している。そして、なかなかの存在だったのが、マッド・マックス
怒りのデスロードにも出ていたトム・ハーディ。見応えのある映画でした。