★気ままに自宅で映画観賞★

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千羽づる

          

 

公開は1989年。づるを鶴と記した映画は過去にも公開されているので本作はリメイクとなるだろうか。二歳の時に爆心地から二キロの地点で被爆原爆の子の像のモデルとなった佐々木貞子の短い生涯を実話に基づいて制作した96分という上映時間ながら見応え度は十分。何より短い時間であるが故に無駄な映像がない。貞子の生きざま、クラスメイトとのふれあい、教師とのコミュニケーションなどなどが物語に散りばめられている。貞子の両親を演じるのは倍賞千恵子前田吟。映画史の名夫婦である。一瞬、その映像などから山田洋二を思い起こさせるが監督、脚本は神山征二郎。原作は手島悠介の同名小説である。現代ならばセクハラ、パワハラと騒ぎになるシーンも、時代背景の違いからか、それがまた微笑ましく温かくも映る。そのためつい重い映画なのかということすら忘れさせてしまう。その分、後半はギャップでやられてしまう。泣ける映画だ。

 

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