★気ままに自宅で映画観賞★

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壁あつき部屋

          

 

1956年に公開された本作はBC級戦犯の手記を取材して制作された映画であるが、当時の対米感情を配慮してその公開を三年間延長されたのだとか。反戦色が強い映画ならではだろうか。映像はモノクロでさすがに古いためお世辞にも良いとは言えないが、音声は割と普通に聞くことが出来る。無実でありながら戦犯として投獄といういわゆる戦争犠牲者の手記がベースになっていて、見るほどにその理不尽とも言える内容が伝わってくるようだ。ただし、あまりにも奥が深く一度見た程度では、その神髄の部分まで読み取るのは難しいかもしれない。のうのうと暮らす現代人にはあまりに非現実的という理由もあるだろう。拘置所に入れられた人間が抱える苦悩が特殊撮影によってよく表現されている。当時の年代を考えるとこれは驚かされる点だ。上官の命令と密告で重労働終身刑になった男が母親の死によって一日出所を許される。この辺りは見せ場と言える。

 

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