座頭市シリーズの第25作です。だいぶ出ていると驚いたりもしますが、だからこその勝新太郎なんでしょうね。公開は73年。やはり本家本元とあって画面に出て来るだけで引き付けられます。座頭市はこうでなくちゃ、と思わず叫びたくなります。惚けた感じと鬼気迫る感じ。このギャップが堪りません。他の座頭市に欠けているのはこの部分と、目にも鮮やかな殺陣です。俳優陣も良いですね。佐藤慶。そして志村喬と味のある役者が魅せてくれます。変わったところでは岸部シローなんてのも出ていて、思わずオッてなりました。古い割に映像は悪く無いです。若い頃の勝新太郎の座頭市も見たことはありますが、歳を重ねた方が円熟味というのか渋さが増していてより迫力があるような気がしますね。これからも座頭市は登場するかもしれませんが、出るたびに勝新の座頭市の良さを再認識するんじゃないでしょうか。楽しめる88分の映画だったと思いますね。
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