パルプ・フィクション
東京後楽園ホールで七日、伊達直人を名乗って児童養護施設に贈り物を
届けるタイガーマスク運動の先駆けとなった前橋の会社員の方が初めて
実名と素顔を公表しましたね。思うところあって彼もそのような行動に出た
のだと思いますが、映画のネタバレを見たようで個人的には複雑ですね。
もちろん彼の行った善意は素晴らしいし、名を伏せるあたりが何より粋で
感動すら覚えたものです。同時に誰かと言うのも初代タイガーマスク同様、
気にはなりましたが、映画の舞台裏なども知らない方が純粋に楽しめる
のではないでしょうか。そう考えると佐山にも覆面を脱いで欲しくなかった。
久々の連休で今年160本目となるのは、昨夜の金曜ロードショーで見た
「パルプ・フィクション」です。1994年のタランティーノ監督による作品で、
簡単に言えばマフィアの映画でしょうか。キル・ビル同様、深作欣二作品の
大ファンと言うだけあって日本刀が登場する。この辺がタランティーノです。
ジョン・トラボルタもサタデー・ナイト・フィーバー以来。と言っても見たのは
比較的最近の話になります。少しだけですが、そんな映画を思い出させる
シーンもありますが、この作品内ではメインのようでメインではないような
微妙な立ち位置で、かつてのダンス映画で放った輝きは全く見られない。
それとキル・ビルにも登場したユマ・サーマン。そしてブルース・ウィルスと
存在感のある顔ぶれがある中で、やはり印象に残ったのはサミュエル・L・
ジャクソンでしょうか。いかにも悪そうで迫力があります。この作品で彼は
アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたことで注目を集め始めました。
また本作品は1994年アカデミー賞7部門にノミネートされ脚本賞を受賞。
短編でいくつかに構成されている話は、時間の順序も異なっていますが、
それぞれの話が個々に見応えがあって退屈しない。それどころか、突然
時間軸が変わることで面白さもアップしている。中々楽しめる作品ですよ。