狼の紋章
いよいよラストになりました。最後と言うのは松田優作の出演する映画の
話で、長いこと掛かりましたけど、ようやくコンプリートです。最後の作品が
初出演の映画と言うのも、考えてみればおかしな話ですが、何はともあれ
これで満40歳で亡くなった松田優作出演映画をすべて見ることが出来た。
ただし、カメオ出演したレイプハンター狙われた女と、友情出演した薔薇の
標的は含まれておりません。今後はいろいろ見る合間に、それを探すのも
悪くないと考えてるところですが、最後となった3作品もネットで探し出して
ポチったので、その2本もレンタルで見つけ出すのは恐らく困難でしょうね。
松田優作の初出演となる作品は1973年に公開になった「狼の紋章」で、
DVDを開封しての視聴です。獣人伝承を題材としたウルフガイと言うSF
漫画が元のようです。したがってこの映画は実写版と言うことになります。
尚、このウルフガイは平井和正の代表作の一つでシリーズになっている。
少年ウルフと呼ばれる中学生の犬神明を主人公としたシリーズ第一作が
この狼の紋章で、まるで松田優作の遊戯シリーズの鳴海昌平のようです。
犬神明を演じるのは志垣太郎。73年とあって若々しく体つきもスリムです。
その適役の羽黒獰を松田優作が演じている。学生服姿にビックリですね。
博徳学園高校の英語教師、青鹿晶子は夜の新宿でとある少年に出会う。
チンピラに恐喝されながら無抵抗だった少年は、青鹿の目の前でついには
腹をナイフで刺されてしまう。あまりの惨劇に気絶した青鹿が、駆け付けた
警官によって意識を取り戻すと、少年の姿は無くナイフだけが残っていた。
オープニングこそタイトルにそぐわない歌と映像で肩透かしを食らった感が
ありますが、その後の展開はさながら暴力教室。今ならR指定でしょうね。
ただし、暴力自体の描写はきつくない。松田の演技にしても初出演てことも
あって暖機運転状態。それよりも青鹿先生の脱ぎっぷりがお見事でした。