★気ままに自宅で映画観賞★

     映画の感想+αを気の向くままに綴っております。

影の車

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松竹にあの頃の映画シリーズというものがあります。初DVD化、
既発売作品をお求めやすい価格でと、映画好きには嬉しい企画です。
最近はTHE BESTと題してブルーレイもラインナップ。邦画の魅力は、
CGのない昭和にありと思ってる私には、気になる作品が多数あります。

そこに是非とも加えていただきたい映画があります。戒厳令の夜です。
昔、TVで見てからじわじわと、もう一度見たい欲求に駆られまして、
ある時、VHSのレンタルを発見し、見納めとばかりに腰を据えて見た。
奥が深く味わいのある映画で、今一度DVDで観賞したいと思ってます。

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配給が同じ松竹なら可能性もありなんでしょうが、東宝でレアな一品だと、
現実性はかなり低いかもしれませんね。ちなみに昨夜見た邦画は松竹。
松本清張原作の「影の車」です。こちらはあの頃映画で出ております。
1970年公開で、加藤剛岩下志麻の簡単に言えばお昼のメロドラマ。

そこにサスペンス的な要素も加わるのですが、話自体は特別でもない。
ゼロの焦点砂の器、波の塔等、この映画も松本清張ならではの実態が
ありそうでないと言うタイトルが付けられている。色っぽい未亡人役の
岩下志麻がおもな見どころで、意識の大半がそこへ向いてしまいます。

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とは言え、ただのメロドラマに終わらないのが松本清張たるところで、
一見、どこにでもあるような連れ子がこの映画にスパイスを利かせます。
相手役となる加藤剛と言えば大岡越前でしょうか。真面目でクリーンな
印象のある加藤ですが、この作品でもその魅力は十分に発揮しています。

ただし、最後は自ら大岡裁きにあってしまう。浮ついた恋物語も一転し、
最後は奈落の底へと落ちて行く。この落差を演じる二人の演技も良い。
エフェクトを掛けた回想シーンなど、ちょっと見ていて新鮮にも映った。
感情をあまり表現しない子供、意味を含ませた終わり方も印象的ですね。