クリ―ピー 偽りの隣人
過去最強クラスの寒波襲来とのニュースを耳にして、思い立ったこととは、
仕事で使う防寒着の新調であります。通称パイロットジャンパーってヤツ。
それまでは作業服チェーン店のオリジナル商品を使っていたのですけど、
価格がリーズナブルな面、仕上げもお値段なりで、特に今回のはお粗末。
購入は3年前で、翌年には早くも襟のボアを止める紐が切れて、仕方なく
ボタンに縛り付けて凌いでました。その後も他の部分が切れて、そろそろ
買い換えかなと思ってたところにそのニュースです。この際だからと今回は
少々奮発して寅壱をチョイス。倍以上の価格でしたが作りも良いし温かい。
今回の邦画は去年の2016年に公開になった「クリ―ピー 偽りの隣人」で
原作は前川裕。第15回ミステリー文学大賞新人賞受賞したクリ―ピーを
映画化したもの。出演者は西島秀俊、竹内結子と言ったTVのCM等でも
お馴染みの面々。キャストを見る限りでも今時の映画であることがわかる。
西島扮する元刑事の大学教授の高倉は、ひょんなきっかけから未解決の
日野市の一家三人行方不明事件に興味を持った。映画では高倉がまだ
刑事であるところから始まるのですが、短い時間でありながら、なかなか
ショッキングに見せてくれる。見ている側の心を一気に画面に引き寄せる。
ジャンルはサスペンスになりますが、追い続ける未解決事件や謎めいた
隣人との絡みもあって終始独特の重い空気が漂い続けています。それが二時間越えを微塵も感じさせない理由の一つでしょうね。あえて見せない。
それがまた怖さに繋がっているのだと思われます。その隣人は香川照之。
大人の階段登る香川が、この作品も一緒に登らせたと言っても過言では
ないほど、彼の演技は作品内で群を抜いている気がしますね。揺れ動く
心理状況を明るさで表現したりする手法は、たんぽぽでもみられましたが、こちらの方がナチュラル。エンディングまで緊迫感の途切れない映画です。