点と線
4日前の4月18日。群馬県の高崎市で30,6℃と、沖縄、奄美以外では
今年初の真夏日になりました。春物の服を見に行ったら突然、タンクトップ
フェアをやっていたかの状況に、心も体も付いていくのが精一杯でしたね。
とは言え、朝の予報で30℃を目にしていたので、日中は今年初の半袖。
一方、北海道の帯広では9センチの積雪があったとか。狭いと思う日本も
こうしてみると広さを感じますね。もっとも帯広辺りはGWでも雪が降ったり
するらしいですけど、熱中症云々と呼びかけのある中、よもや同じ日本で
雪が降るんですから驚くのも当然の話。夏はもう少し待って頂きたいです。
今宵見た映画はそんな広い日本を舞台にした「点と線」であります。以前、ビートたけしが出演したTVドラマを見た記憶があるのですが、内容の方は
おぼろげに僅かなシーンが浮かぶ程度で、すっかり脳内で消去されたかの
状態。言うなればこれが月日の流れ。さすがにタイトルは覚えてますけど。
原作は松本清張。清張初の長編推理小説で、なおかつ松本清張ブームを
巻き起こした作品でもあるそうですが、原作は例によって読んでいません。
1958年に公開になった本作品は、原作と少々内容が異なるようですが、
先に述べたような理由から、真っ新な気持ちで観賞することが出来ました。
古い映画の割に比較的映像は綺麗です。音に関しても差ほどノイジーな
部分も無く聞き取りやすい。冬の博多郊外の香椎湾。その海岸に並んだ
男女の死体。検証の結果、合意の上の心中であると断言される。ここで
東福岡署の刑事として登場するのが、いぶし銀俳優の一人、加藤嘉です。
特徴的な口調と言いましょうか、声を聴いただけで誰だかわかりますね。
味のある俳優です。そして、警視庁捜査二課係長の笠井を演じる志村喬。
事件解決にメインとして活躍するのが、同年の非常線で俳優デヴューした
新人の南広。全編を通して緊張感が漂っている見応えのある映画でした。