アンジェリーナ・ジョリー一色と言って良い。共演のジョニー・デップファンには申し訳ないが、怪しげな魅力を放つ彼女の前では一人の脇役と化してしまってる感が強く、正直なところ彼の名前は咄嗟に浮かばなかったほどだ。すべての衣装を着こなし颯爽と歩く姿も絵になる。もちろんそんな女優は大勢いるだろう。ただ、この役を誰でも出来るかと言えば首を横に振らざるを得ない。映像を見れば一目瞭然。まさに独り舞台である。2010年公開の本作は2005年のフランス映画をリメイクしたもので、タイトルにある旅行者がカギとなっている。加えて本作の良さは出し惜しみの部分にもあるのではないか。スピルバーグの激突のドライバーのような見えない人物、そして見えない先行きが話をうまく後半に引っ張って行ってくれる。舞台となるイタリアのヴェネチアの景色も素晴らしく、ストーリーをしばし忘れるようなひと時も。思わず手を叩いて絶賛するほどの作品では決してないにしても、見ておいても損は無いレベルにはあるはずだ。
●chibigori’s voice●
数年前でしたかね。スチームアイロンというのを某通販で購入して2~3回使った程度で、その後は押入れの住人と化してしまってた。ところが、最近家族のワイシャツの皺をと私がそれを使い出しまして、ほぼ毎日のように活躍するようになった。毎日ですから手際の方も自然とレベルが上がってきてクリーニング屋までは言いませんが、シャーッ!って職人気分で楽しんでます。