蘇える金狼
日本の俳優で一番好きなのは誰かと尋ねられたら、迷わず松田優作だと
答えるでしょう。そんな彼の作品は映画に限らずドラマも見ていますが、
映画に関しては未だコンプリートはならず。残っているのはデビュー作の
狼の紋章、ともだち、乱れからくりの3本ですが、なんとか制覇したいです。
200本目の節目となる映画は、例によってDVDとBDを購入するほどの
作品でブログを始める以前は年1ペースで見てた超お気に入りの邦画。
それが今回の1979年の「蘇える金狼」であります。原作は大藪春彦。
松田優作主演映画の中ではこれが一番松田を堪能出来ると思いますね。
ちなみに2014年には没後25年に併せ4K版のBDが発売されましたが、
4KTVもないことからこちらはまだ購入に至らず。欲しいのは確かですが。
共立銀行の輸送中の現金1億円が奪われる。犯人は東和油脂に補欠
入社していた朝倉哲也。この風采の上がらない朝倉演じるのが松田優作。
その朝倉が帰宅後にカツラを取ると風貌が一転。ハードボイルド仕立ての
アクション映画ですが、お茶目な部分も見せてくれます。もちろん誰よりも
美しいと称される走るシーンも登場。すらっと伸びた足がカッコいいです。
なお、会社勤めのカツラと黒縁めがねの描写は原作には無いとのこと。
何度も見ていると所々のセリフは空で言えるほどになりますが、それくらい
見てもこの映画は飽きずに楽しめる。東和油脂の小泉の愛人、永井京子
演じる風吹ジュンとの大胆な絡みのシーンは話題でしたけど、最近ですと
この風吹ジュンの目の演技に見入ってしまいますね。感情が良く出てる。
それとこの映画で忘れていけないのが成田三樹夫でしょうね。ドラマ探偵
物語での松田との駆け引きも良かったですが、存在感のある演技で魅了
します。なくてはならない名脇役の一人でしょうね。歳を重ねて渋くなった
松田優作も見てみたかった。ふとそんな願いが頭の片隅に過りましたね。
WONDERFUL