これはあくまで私の読解力の問題なんでしょうが、どうも今読んでる小川洋子の原作がしっくりこない。書面に苦手な数式やらが出ているからか、くどいほどに出る野球の話なのか、理由は定かにないにしても、確か以前見た映画はもっと味わいがあったのではと、半分ほど読んだところで、06年公開の本作を引っ張り出すことにしました。そもそも、はかせなのか、はくしなのか。そんな地味な問題はさておいて、映画では母ではなく息子、通称ルートの視点から思い出話として語られて行きます。黒板を使ってしみじみと振り返るかの口調は、勉強嫌いな私をも引き付けてくれるかのようで、この辺りは映像となった魅力の一つでしょうかね。ス~ッと物語に入って行けて良いです。80分しか記憶が持たない博士を演じるのは寺尾聡で、つい見入ってしまうほど味のある演技を見せてくれます。家政婦の深津絵里とのやり取りも本作の魅力でしょうね。自転車に乗る姿や桜の中を寄らず離れず歩く2人。今回は映画に軍配を上げましょう。
●ちょっとひとこと●
何年振りでしょうか。久しぶりにオークションに出品いたしました。と言っても以前にだいぶ売りつくしてしまったので大して売るものなんかないんですが、入札とかが入るとやっぱりうれしいもんで、ついつい経過が気になってしまいます。とりあえずは、あと数点ほど出す予定なので、ちょっとした期間でしょうが、どのくらいで売れるのか。なんて気を揉みつつも楽しめそうですね。
ここで言ってもしょうがないけど、入札ありがとうございます。