1982年に公開された映画は緒形拳が大阪府警のはみ出し刑事を演じる。薄暗い映像が時代を感じさせるが、このややぼやけた感のある映像がなんともいい味を出している。藤田まこと、成田三樹夫、蘆屋雁之助など、今は亡き俳優陣も拝めるのも良い。映画は早々に緒形拳といしだあゆみの絡みから始まる。ブルーライトヨコハマのヒットもあってさすがにひと肌はと思っていたらしっかりと脱いでくれている。まさに身体を張った演技で本作のヌードシーンは話題になったのだとか。ちなみにブルーライトヨコハマは1968年の暮れにリリースされた。舞台が関西なのでほとんどの言葉は大阪弁となっている。それとなかなかの存在感を出していたのが泉谷しげる。演技なのか地なのかというくらい違和感もなく役にフィットしている。映画そのものは古き良き邦画という世界だが、あれこれと周りの大人たちに振り回された子供の行く末を思うとなんとも複雑だ。
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