★気ままに自宅で映画観賞★

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さまよう刃

本年度の企画、My Academy Awards。それでは七月エントリー作品を紹介します。邦画は白文字となっております。

●怒り
黄泉がえり
●アイアンクロス ヒトラー親衛隊(SS)装甲師団
●ジョンウィック:チャプター2

世界の中心で、愛をさけぶ
さまよう刃(2014)
●再会
アサシンクリード
●ゴースト・イン・ザ・シェル

●夜明けの街で


以上の10本。そしてこの中から選んだMy Academy Awardsは

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さまよう刃(2014)(방황하는 칼날)

黄泉(こうせん)を辞書で引くと、地底の泉の意で、よみじの漢語的表現とある。死んだ人間が突如生き返って思いを寄せた人の元へ戻ってくる。それをこうせんがえりと呼んだのかと、ある日レンタルショップで作品を探すのだが、これが一向に見つからない。仕方なく店内で検索してもらうとその映画は当店には置いていないとのこと。確かそんなマイナーな映画だったような記憶はないのだがと、もしやと思って[よ]の欄を探し直したら発見。作中に確かにふりがなの付いた箇所はあるにはあったが、なかなかこれをよみがえりとは読めないと、一人苦笑してみるももう少し店員の知識が豊富ならばと勝手に思ったりもした。というわけで今回の原作の後の映画は、この「黄泉がえり」と「世界の中心で、愛をさけぶである。共にヒットした様な話は聞くが、映画では正直物足りなさが残る。特に黄泉がえりは主人公の演技が薄っぺらく思わず日本沈没を思い出す。原作は結構楽しめたので残念だ。もっともこれを映画にするのは少々無理があるのではと思っていたので、その出来栄えでも致し方無しと妙な納得もしてしまった。そう考えるとまだ世界の中心の方が無難に仕上がっている気がする。ただし、あくまで無難だ。それに比べると「怒り」の方が印象を刻む点では勝っているだろうか。掴みが悪くないと思った「夜明けの街で」は脱げる女優でも抜擢して不倫をもっとグロく描いた方がよりメリハリが付いて良かったのではないかとキャスティングの不満を覚えた。そして、久々の野口五郎主演作品の「再会」だが、これはなんとも煮え切らない映画と邦画がことごとく空振り状態の中での今回のMy Academy Awardsは、「さまよう刃」を選ぶことにした。こちらの映画は2009年に公開された東野圭吾原作の作品を韓国でリメイク。韓流ドラマに興味を示さず、さらにはリメイクとまったく期待はしていなかったのだが、いざ見るとこれがなかなかの出来で、オリジナルを上回るような出来となっていて見応え度はかなりの物である。日本語吹き替えがフィットしづらい韓国作品と言った印象も、この作品については然程気にならずに見られた。とは言え、今月は邦画も洋画もこれと言った一本が無かったと言うのが率直な感想だ。難解で意味不明。そんな作品が重なってしまった。仮に「さまよう刃」が無ければとなれば「ジョンウィック:チャプター2」をあげるだろうか。ただ、これは続編になるのでアクションは派手で見応えはあるが名作としての評価となるとやや厳しいと言わざるを得ない。「アイアンクロス ヒトラー親衛隊装甲師団」とタイトルの引きは抜群だが、見てみるとさっぱり面白味が無く、オトリ寄せ映画に見事につられたようだ。

以上、My Academy Awardsでした。