★気ままに自宅で映画観賞★

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ロストケア

          

 

救ったんです。介護職員を演じた松山ケンイチの言葉は心にずしっと響きましたね。正当性があるとは言えませんが、それをも否定させてしまうかの説得力を伴って見ている側に訴えかけて来ます。家族に迷惑を掛けず自分のことは自分でやる。そんな元気な親を持つ家族には無縁とも思える話でしょうが、寝た切り、あるいは痴呆で手を焼く話は耳にもしますし、映画でも取り上げられます。高齢化社会が加速する中で切っては切れないテーマでもあるでしょう。検事役は長澤まさみ。キリッとした表情の中に心の揺れを滲ませる演技は見応え十分でつい食い入るように見てしまいます。原作は葉真中顕の小説「ロスト・ケア」で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞に輝きました。映画の公開は2023年。サスペンスの色を濃くしながらもごく身近に起こり得そうなテーマは他人事と片付けられないでしょう。心を右に左に揺さぶられる。見ておくべき一作です。

 

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