日本の派手な銃撃を伴ったアクションにはどこか冷めた目で見てしまう傾向があるでしょうか。任侠物のようなリアルさがない。それがアイドルとなると猶更で、客寄せ映画なのかと思ってしまいがち。漫画が原作となった2019年公開の本作は、のっけから『ジョン・ウィック』を彷彿させる派手なシーンで魅せてくれ、なかなかの迫力です。ただ、マスクを取るとどうしてもアイドルのイメージが払拭できないのか、殺し屋という印象は微塵も感じられません。つまりはただならぬ雰囲気が漂ってこないんですよね。とはいえ、カッコいい、つまりは美味しいところだけ持って行かないところも本作の点数をアップした部分で、随所にコメディなシーンを用意しています。特に猫舌ぶりは最高です。これは同じ伝説の殺し屋であってもキアヌと違うところ。それにより殺戮シーンが多くても女性なども比較的楽しめるんじゃないでしょうか。面白かったです。