ブルークリスマス
北野武監督の人気シリーズであるアウトレイジ最終章がいよいよ本日より
公開されるようですね。北野監督の作品はすべて見てますが、その中でも
アウトレイジはトップクラスに位置すると思っております。例により見るのは余熱が冷めてからになるでしょうが、どんな結末になるのか楽しみですね。
その公開に合わせて日曜の夜には前作のビヨンドをTVで放送してました。
TVで映画はほとんど見ないのですが、ちょっと目にしたら、ついついラストまで見てしまい、いつもよりだいぶ寝るのが遅くなってしまった。ひさびさに
見て感じたのは気持ちを断ち切るCMの悪さと、シリーズの面白さですね。
さて、10月最初の映画は1978年に公開された「ブルークリスマス」です。
倉本聰のシナリオであるUFOブルークリスマスを映画化したものですが、
特撮の本家である東宝が、特撮を一切使わないSF映画を目指したと言う
意欲作だけあって、130分にも及ぶストーリーは見応え度も十分ですね。
豪華出演陣も相まってこの映画への意気込みすら感じさせる。ふと復活の日を髣髴させるスケールがありますね。アウトレイジの北野監督はその闇
社会を描きつつも、そこで起こる出来事は別の社会にも置き換えられると
思ったと言うように、ある意味、この映画は政治版のアウトレイジでしょう。
国営放送の報道部員である南は、国際科学者会議でUFOが実在すると、訴えた直後に失踪した兵藤博士の行方を追ううちに、世界各地に出現したUFOと遭遇した人間の血が青く変質する事実を知る。その南を演じるのは
仲代達矢で、彼に青い血の話しを聞かせたのは元東宝社長の岡田裕介。
異星人やUFOの登場も無く、延々と青い血だけで二時間を飽きさせずに
持たせる緊張感が良いです。現代でリメイクしても面白そうな作品ですね。
青い血に纏わる話を二つのドラマで見せている点も退屈させない理由で、
勝野洋と竹下景子が見せる恋愛ストーリーが、作品にいい味を与えてる。